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株主・投資家の皆様へ

シキボウ株式会社
代表取締役 社長執行役員
尻家 正博

株主の皆様には、平素より格別のご高配を賜り厚くお礼申し上げます。
第211期(2023年4月1日から2024年3月31日まで)の中間報告書をお届けするにあたり、ご挨拶申し上げます。

2023年度上半期においては、新型コロナウイルス感染症が「5類感染症」となるなど、社会経済活動の正常化にともない個人消費が持ち直し、加えてインバウンド需要が増加したことなどにより、わが国経済は緩やかな回復を見せました。一方、世界的な金融引き締めにともなう為替の変動や、原材料およびエネルギー価格の上昇にともなう物価上昇など、景気の先行きは不透明な状況が続いております。

このような経営環境のもと、当社グループでは2022年4月から中期経営計画「ACTION22-24」をスタートし、基本方針である「経営基盤の強化」、「次の革新的成長に向けた取組」、「サステナビリティ経営への取組」を進めております。2年目となる当期においても、新たに創ること、新たに取り組むことに挑戦してまいりました。産業材セグメントにおいて、新中核事業として位置付けている化成品事業の拠点である株式会社シキボウ堺の新工場建設をスタートいたしました。また、昨年改定した「行動規範」に基づき、具体的にシキボウグループにおける人的資本方針、環境方針などを記した「行動指針」を新たに制定し、サステナビリティ経営への取組みを進めてまいりました。

業績の概況につきましては、市況回復にともなって前年同期比増収となりましたが、原燃料の高騰や為替要因での製造コスト上昇のため、利益面では苦戦することとなりました。
この結果、当第2四半期連結累計期間の売上高は193億51百万円(前年同期比4.6%増)、営業利益は5億61百万円(同3.2%減)、経常利益は5億51百万円(同6.0%減)、親会社株主に帰属する四半期純利益は4億1百万円(同47.8%減)となりました。

2023年度下半期についても、コスト面や為替の動向など、我々を取り巻く事業環境の好転はあまり期待できませんが、既存事業においては、引き続き更なるコストダウンや生産効率アップ、価格転嫁など、利益率の改善に取り組むとともに、中期経営計画「ACTION22-24」の基本方針や事業戦略に沿って、新たな取組みについても着実に推し進めてまいります。

繊維セグメントにおいては、コロナ禍で遅れていたベトナムでの販売会社設立を決定し、ようやくこれにより海外の生産・販売拠点が整いますので、中期経営計画の基本方針である海外販売の拡大に向けて、取組みを加速してまいります。また、産業材セグメントの化成品事業においては、株式会社シキボウ堺で建設中の新工場について、2025年1月の稼働を目指し、着実に進めてまいります。
さらに、不動産・サービスセグメントのリネンサプライ事業においては、シキボウリネン株式会社岩出第一事業所の新工場建設および設備更新が年内には完了し、本格稼働を予定しておりますので、生産能力向上による事業の拡大を図ってまいります。

当社グループでは、株主・ステークホルダーの皆様方に支持されるよう、安心・安全・快適な暮らしと環境にやさしい社会の実現を目指して、社会的責任を果たしつつ、企業価値の向上を目指してまいります。

株主の皆様におかれましては、引き続きご支援とご理解を賜りますようお願い申し上げます。

2023年12月